Photo by Akil Mazumder from Pexels
市場の"成長性"を見極めることがもっとも重要
マーケティングの視点で、ある市場(「フィールド」「分野」でもOK)の価値を見る場合、 その価値を 「市場の成長性」 と見るべき時代に入っていると思う。
一方、数字に明るい人には、「市場の成長性」より 「市場の規模」 のほうが、魅力的に感じることがあるだろう。
実際、ある経理担当者が
「なぜ、この大きな市場に参入しないのか?
10%のシェアをとるだけで、 数十億の売上が上がるじゃないか!」
などと、発言しているのを、実際に聞いたことがある。
投資家などのステークホルダーにとっても、”市場規模”は魅力の1つであることは確かだが。。。。
安定した「成熟市場」が今や崩壊の危機に
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しかし、昨今は、
「GAFA」「FANG」
"GAFA" "FANG"とは?必ず押さえておきたい6種類の呼称と関連企業について|ferret [フェレット]
などといわれる巨大グローバル企業や、または突如として現る
「UBER」・「airBnB」
などの、
”ディスラプター(破壊者)”
によって、既存企業はおろか、大きな市場そのものが、根底から破壊されることが少なくない。
つまり、成熟した大きな規模の市場だからと言って、いつ急激に衰退するかわからない時代だ。
成熟市場 = 安定市場× → いつ衰退してもおかしくない市場〇
極端な表現かもしれないが、マーケッターとしてはこれぐらいの視点を持って取り汲む必要がある。
規模の大きな、いつ衰退するかわからない市場 < 規模は小さいが、今後大きな成長が期待できる市場
マーケッターとしては、”こう考える”ことが方向の大きな見誤りを防ぐ重要な視点である。
この時代、不安なのは、マーケッターだけではなく、経営者も同様だ。 こういった不安定な時代だからこそ、「メガトレンド」とも言われる、長期的トレンドレポートがもてはやされている。
1 8つのメガトレンドが照らす未来 | 2030年 市場を制する者、消え去る者|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
2 メガトレンド 2017-2026 未来予測の決定版 日経BP社
こういった、「長期トレンドレポート」の大きな流れを、十分に頭に叩き込みつつ、今後の成長分野を見極めていくことが必要となっている。
この時代に、成長性の見極めが難しくなっているのは、上記のような大きなストリーム:マクロな視点を外すと、完全な的外れな戦略を立てかねないところにある。
一方、 ミクロの消費市場においては
ネットワーク+モバイル+SNS
によって、発信・受信ともに一般消費者が、膨大な情報をハンドリングするようになったため、
企業 → 消費者
という「情報ルート」が通用しなくなっている。
それにより、
"購買行動と意思決定"
に大きな変化がもたらされている。 ある側面だけで見るのではなく、購入に至る流れ ”カスタマージャーニー” を見極める必要がでてきた。
つまり、
マクロ視点(プラットフォーム覇権) + ミクロ視点(顧客行動)
を両にらみで成長性を見極める、という離れ業をマーケッターは要求されているのだ。
さらに、デジタルマーケティングの技術発展は目覚ましく、「オールドマーケッター」には、いままで聞いたこともない「3文字略語」や「IT用語」が飛び交い、ITに縁遠い事業正業のマーケッターの人にとっては、リテラシーの違いから、疎外感すら感じるそうだ。
まとめ
要するに、マーケッターは
**"成長市場" × "カスタマージャーニー" × デジタルマーケティング" ***
をベースにおいて、自社のマーケティング戦略を立案していくことになる。
カーケッター自身が、マルチ機能を持たないと生きて行けない時代にはいった。
※ ”長期トレンド”の分析手法や、”カスタマージャーニー”の作成方法について、別の機会に書きたい。