グローバルブランドとローカルブランドは共存できるのか?

ニュースに登場しない日はないのでは?と思うくらい、トランプ大統領の一挙手一投足が、マスコミの話題に毎日上がっていますね。

その要因の1つに、2000年代以降に、急速に進んできた「グローバリズム」「リベラル」な流れに真っ向から対抗するような、ともすると差別的とも捉えられる「自国第一主義」を主張するトランプ節に、世界が過剰反応していることが挙げられます。


このように、政治の世界では、トランプを筆頭に、欧州の右派政党の台頭や、移民規制に賛同する市民の声などが、広がってきていることはご存知のとおりです。
一部には、過激な差別主義的な主張もあり、ファシズムへ進むのでは?と恐怖さえ感じる極端な発言や行動もあります。


一方、マーケティングに関連する消費世界においても
世界規模で、一般市民の価値観にも、ローカルブランドを見直す変化が生じてきているように感じます。

もちろん、政治的には、関税強化や自国産業保護の動きがあるのも事実ですが。

グローバルブランドが今後も席捲するのか?

世界の消費市場が、グローバルブランドに対して、昨今どのような反応を示しているのか?あまり情報がないので、別途調べて見たいと思いますが、こと日本について、ファストファッションの1側面を見れば、世界的にも不振が伝えられる「GAP」に対し、UNIQLOは、堅調な印象があります。

80−90年代のころを頂点に2000年代まであった、日本のアメリカブランドに対する「妙な好意意識」”アメリカLOVE” の感情は、今の若者からは感じられません。

日本が、この変化に要した数十年に対し、今の世界途上国のブランド意識の変化は劇的に早い速度で変化しているように思えます。

グローバルブランドが、世界の消費経済を動かしてきた

こうしたブランド価値の意識変化と平行して、2000年代から、インターネットの普及が加速し
「GAFA」※1 に代表される、新たなIT系グローバルブランドの台頭が進んできています。
※ GAFA = Google/Apple/Facebook/Amazon の略

一方、いままでのグローバルブランドのやり方に対し、警鐘を鳴らすコメントも出てきています。

 今、グローバルブランドにとって必要なことは、ローカルなコミュニティをいかにリスペクトしながらブランディングをしていくか、どうローカルマーケットにブランドを伝えていくかということになる。 それが「グローバリティ」という概念だ、とデイビー氏は語る。
 マッキャンCMOが断言、「グローバルマーケティング」の時代は終わった |ビジネス+IT

ローカルの魅力が探索され始めている

訪日観光客の情報源は、ネットの口コミ情報。ボトムアップで情報が展開され、
ネット情報とSNS情報が、消費者の「もっと知りたい」を刺激する。

従来のグローバルブランドが、トップダウンで情報コントロールしてきたやり方ではコントロールできない流れでもでてきています。

ローカルのよいところとグローバル化のよいところ

★コメントを追加

  • 60年~70年代 高度成長期の追い付け追い越せ
    • アメリカブランドを受け入れつつ、戦いを挑んだ日本メーカーたち
  • 今の日本の訪日観光ブームが示すバランス
    • 外部から見た、日本古来の魅力を見直しつつ、グローバルな柔軟な対応力を身につける
  • 観光に限らず、ローカルーグローバルのパワーバランスがキーに
    • 「GAFA」があるから、と鼻からあきらめている日本企業の幹部が多い
    • googleのトップページの画像に違和感を感じた日本の方も多いはず
  • 日本の「四季」「行事」はすばらしいローカルコンテンツだ
    • 日本には、四季に彩られた「季節の旬」、さまざまな季節感がある
    • 伝統的に継承されてきた「慣習」「慣例」「いい伝え」「神話」「伝説」
    • 子供のころは煩わしかった「行事」の意味を見直し、グローバルな視点で「魅力」を「コンテンツ」化してみてはどうだろうか?
    • 地域活性化の糸口も、こういった日常の足元に転がっているのでは?
おすすめの記事